誰に何をどう相談すればいいのかわからない場合

<<誰に何をどう相談すればいいのかわからない場合>>

「介護」という言葉自体は日常にあふれているにもかかわらず、いざ、自分が介護する立場になった時は、どこかで自分がとても特別な環境に置かれてしまった気がするものではないでしょうか。そして、気がつかないうちに閉鎖的になってしまいがちです。

介護をする立場になった人は、まず、介護は特別なことでなく、結婚や子育てと同じく、誰にでも起こりうる人生の出来事のひとつだという認識が必要です。ですから、周囲にサポートを求めることは当然の権利であり、相談窓口では無料で対応してくれるのです。複雑に入り組んだ法制度やサービスを有効に活用するためにも、ためらったり、面倒臭がっている場合ではありません。

わからないことがあったら、判断に迷ったら、今やっていることに疑問や不信を持ったら、もしくは何を誰に相談したら良いかすらわからないなら、専門家のところへ行きましょう。私たちの税金に支えられて相談は無料なのですから、遠慮する方が損です。

また、このインターネット社会では、同じ悩みや問題を抱えたもの同士がコミュニケーションをとるサイトや、介護に関する情報を集約したサイトも数多く存在し、家にいながらにして気持ちを分かち合える機会を持つこともできます。

自分の感じていること、置かれている状況を素直に打ち明ける勇気を持ってください。これこそが、すべてを前向きに良い方向へと促す第一歩なのです。

処方箋~対応のPOINT

    1. 介護が必要ではないが、身近な高齢者の体調や態度が気になる場合
    2. 急な入院で転院や退院など今後について相談したい場合
    3. 実際に各種サービスを受ける場合介護保険を申請する場合
    4. 介護保険を申請する場合
    5. すでに介護の段階にあり在宅介護について相談したい場合
    6. 介護に関する具体的な悩みをインターネット上で相談したい場合
介護が必要ではないが、 身近な高齢者の体調や態度が気になる場合

保健センター・保健所:高齢者本人の様子を聞き、必要に応じて関係機関、病院などを紹介してくれます。そのような機関・施設から専門家を派遣する手配を行ったり、保健士自身が自宅に訪問してくれるケースもあります。連絡先がわからなければ、地元の市町村区役所に問い合わせてください。↑トップへ戻る

急な入院で転院や退院など今後について相談したい場合

医療ソーシャルワーカー:病院内で医療と福祉の仲立ちをする役割を持っています。患者の状態だけでなく、看病をしている人の精神面、金銭面、今後の対応など、幅広く相談にのってもらえます。
日本社会福祉士会:病院内、もしくは身近に専門的な相談者を見つけられない場合は、こちらに問い合わせてください。公式ホームページ上には各地方にある支部リンク集もあります。
http://www.jacsw.or.jp/
TEL:03-5275-3580 FAX:03-5275-0139

実際に各種サービスを受ける場合

市町村区役所:各セクションの呼び方は地域によって違うこともありますので、窓口でご確認ください。

<介護保険課/保険福祉サービス課>
保険の申請、要介護認定、利用者の相談や苦情処理を行います。介護認定後の福祉用具購入費の支給、住宅改修費の支給、高額サービス費の支給窓口もここになります。

<高齢福祉課/老人福祉課>
高齢者に対してのさまざまな福祉サービスの窓口。養護老人ホーム、特別養護老人ホームなどの介護老人福祉施設についても担当しています。

<医療助成課>
高齢者の医療費の助成を担当しています。助成制度の中には所得制限を設けているものもありますので、窓口で相談してみてください。

社会福祉協議会:
地域の住民や社会福祉事業関係者などが会員となって、住民の立場で社会福祉事業を行う民間団体です。高齢者福祉に関しては、介護、法律などの相談、一人暮らし高齢者への定期訪問、車椅子やスロープの貸し出し、有料による家事援助、介護、食事などのサービスなどがあります。また、介護保険の対象にならない援助活動をしてくれるボランティアも紹介してくれます。

福祉事務所:
生活保護を受ける場合の申請先。また、生活保護の相談に関しては、保険センター・保険所でものってもらえます。

介護保険を申請する場合

市町村区役所:
上記で紹介した介護保険課や保険福祉サービス課へ介護保険認定申請書を提出します。申請書は同課や在宅介護支援センター(下記参照)で入手できます。しかし、保健士やソーシャルワーカーなどの専門家への相談の上、介護保険申請への流れになるはずですから、申請手続きを難しく考える必要はありません。在宅介護支援センターでは、代理申請も行っていますので、こちらにお願いするのもひとつの方法です。

ケアマネージャー(介護支援専門員):
介護保険制度に基づいた仕事を行います。介護認定審査に必要な認定調査票(訪問調査票)の作成、介護が認定された後のケアプラン(介護サービス計画)の作成を行います。(注:ケアプランは自分自身で立てることも可能です)ケアマネージャーは、大きな病院であれば常駐している場合もありますし、各相談窓口でも紹介してもらえます。介護保険の代理申請を行っている場合もありますので、気軽に問い合わせてみましょう。

すでに介護の段階にあり在宅介護について相談したい場合

(地域型)在宅介護支援センター:
在宅介護生活に関する身近な相談窓口。高齢者とその家族の介護、生活支援、介護予防など、日常生活におけるあらゆる相談と調整を行ってくれます。全国に約7,000件ありますので、ご近所に必ずあるはずです。市町村区役所、保健センター・保健所で尋ねてみてください。基幹型在宅介護支援センターというものもありますが、こちらは主に地域型在宅介護支援センターの支援や、地域、ケア会議の開催などを行っています。

介護に関する具体的な悩みをインターネット上で相談したい場合

介護110番:
日常生活における具体的な介護の悩みの解決法について相談できます。対面での相談が苦手な人、こんな小さなことで専門家に聞くのはどうかと遠慮している方におすすめです。直接、相談内容を書き込めますし、過去の相談&解決方法も閲覧できます。急ぎで回答を欲しい人のための緊急の相談ページもあります。
http://www.kaigo110.co.jp/

ウェル:
保健福祉介護保険の情報サイト。掲示板形式で情報の収集や書き込みなどができるようになっています。
http://www.wel.ne.jp/

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